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年金どうなってるの?知ってるようで知らない年金の豆知識!大分県信用組合|渡辺敬二労務士の年金コラム

渡辺敬二労務士の年金コラム

[年金相談あれこれ]厚生年金基金と厚生年金の深い関係(その1)

2015年08月03日
 「先日、年金事務所で自分の年金見込額を調べました。建設会社に勤めている学生時代の友人の年金見込額に比べ、100万円ぐらい自分のほうが少ないのはなぜですか。」と、サラリーマン歴40年、もうすぐ60歳定年を迎える現役金融機関の職員の相談です。

 ここで年金担当者がまず知っておくべきことは、老齢厚生年金額算出の仕組みです。65歳前に受給できる老齢厚生年金は定額部分の年金額と報酬比例部分の年金額に分けて計算されます。定額部分の年金額は60歳になるまで何か月(上限480月)厚生年金に加入していたかで計算されるため、在職中の給料・賞与の多寡は関係しませんが、報酬比例部分の年金額はこの給料・賞与が大きく関係してきます。
 定額部分の年金額は一定の額(生まれた年度によって違う)に在職月数を乗じて計算し、報酬比例部分の年金額は在職中の給料・賞与の平均額(再評価されている)に在職月数を乗じて計算します。
 しかし、学生時代の友人とこれまでの給料の額に差があったとしても、これから一生受給するはずである年金額に100万円近い差があることは当然納得し難いことはわかります。
ここで年金担当者が直感しなければならないことは、厚生年金基金の存在です。
 厚生年金基金とは老齢厚生年金の一部(報酬比例部分の年金の一部)を厚生年金基金が代行し、さらに代行した年金に厚生年金基金が上乗せして支給するものです。要約すれば日本年金機構から支給されるべき年金の一部が厚生年金基金から支給されるのであり、年金総額として学生時代の友人より少額であるということはありません。もっといえば老齢厚生年金の代行分に上乗せされる分、友人より年金総額は多く受給でき喜ばしいことなのです。
厚生年金基金のない会社に勤めている友人の年金は定額部分の年金と報酬比例部分の年金が日本年金機構から支給されます。そして、厚生年金基金のある会社に勤めている人の年金は定額部分の年金が日本年金機構から支給され、報酬比例部分の年金と基金独自の上乗せ分が厚生年金基金から支給されるのです。年金事務所で調べた年金見込額やねんきん定期便に記されている見込額は日本年金機構から支給される年金額であるため友人の年金額と100万円の違いがあったということなのです。

※ 年金の支給開始年齢は生年月日および性別により異なります。

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コラム執筆者/渡辺敬二社労士のご紹介

渡辺敬二労務士のプロフィール

渡辺敬二労務士の写真
渡辺敬二
(わたなべ けいじ)
渡辺敬二社労士事務所
大分市中央町4-2-5-6F
TEL.097-538-9865
昭和21年8月大分県生まれ。別府鶴見丘高校卒業。昭和44年東洋大学経済学部卒業、同年大分県信用組合入組。研修課長、人事課長歴任後平成9年7月退職。平成10年社会保険労務士事務所開設。経済法令研究会専任講師として銀行、信金、信組、JAの研修で活躍。年金相談会では毎年500人の相談を受ける。
[取得資格]
社会保険労務士、宅地建物取引主任者、行政書士、安全衛生管理者、確定拠出年金アドバイザー

渡辺敬二労務士のプロフィール/ここまで

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